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本を読み続ける中小企業経営者の読書記録

『心をひらく「ほめグセ」の魔法』のレビュー

      2020/05/23

『心をひらく「ほめグセ」の魔法』とは

タイトル: 心をひらく「ほめグセ」の魔法
著者:西村貴好
出版社:経済界 (2012/7/25)

おススメ度

★★★★☆
(4点/5点満点)

『心をひらく「ほめグセ」の魔法』の概要

普通の言葉が人生をここまで変える

・もう一歩前に出ることが良く生きることである
 →謙遜の中に閉じこもらない
 →著者(西村氏)もかつては人見知りだった
・事実プラス「ありがとう」を言う
・「すみません」を「ありがとう」に言い換える
・小さな事実を褒める
・相手のスイッチを押す
 →「スイッチは必ずある」と信じて色々と押し続けること大事
・短所を長所として見直す
・まずほめて理由は後から考える
 ①すごい②さすが③すばらしい
・アドバイスは「惜しい」の後で言う
・笑顔とうなずきでムードをつくる
 →脳はつくり笑顔と本当の笑顔を区別しない
 ⇒つくり笑顔であっても笑顔になりさえすれば脳は全力疾走してくれる
・笑顔は伝染する
 →会社に笑顔がないのは、自分に笑顔がないことが原因

自分を前向きに再発見する

・普通の人が気付かないような価値を見つけて、それを伝えられる人は
 自動的に人間力があがっていく
・「気付いてなかった」と感動させる
・憧れられるより憧れる人間になる
 →脳には「人称」の仕組みがない
 ⇒誰かに向けた言葉を、脳は自分に向けた言葉と受け取る
・悲観本能に対処する
 →中小企業経営者は、自社の良いところは2~3個しかいえないが
  悪いところであれば20~30個も言えるというような人が多い
 ⇒企業は強みよって成果をあげることはあっても
  弱みによって成果を上げることは出来ない(by ドラッカー)
・価値を探せる人に進化する
 →アラを探すべきではない
・「心のコップ」の向きに注意する
 →下を向くと「聞く耳持たぬ」「心を閉ざす」で
  どんなアドバイス、愛情、気配りも届かなくなる
・自分とのコミュニケーションをプラスの言葉でする
 (1日5万回の自問自答を活かす)
 →×:今日の会議はイヤだな、○:今日の会議は提案を絶対に通したいな
・続けることで突然の変化を起こす(あきらめない事が大切)

相手の心のしばりを解く

・成功体験を世話する(1段目を用意してあげる)
・不安はないと教える
・質問することで考えさせる
人と比べず過去と比べる
・「苦しんでいるなら伸びている」ことを伝える

不利な状況はもう怖くない(トラブルさえ褒める)

・経営者やリーダーは組織の中で最も強い怒りをもつ存在である
 →普通の人より多くのマイナス情報が入る(恐怖のパラボラアンテナ
 ⇒マイナスをプラスに変換するフィルターが必要
・数字の魔力に負けない(売り上げデータなど)
・人をとことん輝かせる(周りの価値に気付くことが大事)
 →「ほめ達」はいわば照り返しで輝く生き方
・トラブルにさえ価値を見出す
・努力と成果は正比例しないことを知る

組織の知恵を極限まで引き出す

・他人の脳を上手に借りる
・出来る人に力をとことん借りる

「聞きながら主張する」ちょっとした技術

・知っていることをとりあえず聞く
 →「ムダな話を9つ我慢して、やっと1つ手に入る」と割り切る
 ⇒辛抱する力のある人にいい情報も自然と集まる
・話す人を味方につける7つのポイント
 →人間力の高い人は、いつでもどこでも誰にでもやる
 ⇒松下幸之助は、聞いて聞いて最後に「もうないか?勉強になったわ」

  1. 目を見る
  2. うなずく
  3. 相づちを打つ
  4. 繰り返す
  5. メモをとる
  6. 要約する
  7. 質問する

聞くときこそプレゼンを意識する

「不機嫌な職場」という壁を突破する

・仕事の価値の伝え方を変える
・ほめっ放しにしない
 →次のステップを用意してあげる
・褒めずに指導はNG
 →お金を入れないエアホッケーと同じ
・ダメだしの恐ろしさを知る
・褒めグセを人生につける

新たに得られた知識・情報・気づき・考え方など

  • 脳はつくり笑顔と本当の笑顔を区別しない
  • 努力と成果は正比例しないことを念頭に入れる
  • 経営者は普通の人より多くのマイナス情報が入ってしまう
  • 意識して「褒めグセ」をつける必要がある

『心をひらく「ほめグセ」の魔法』を読んで実行すること

  • 自分が笑顔でいることを心がける
  • 無駄な話を辛抱して聞く
  • 話を聞くときはメモをとる
  • 話を聞くときこそプレゼンを意識する
  • 仕事の価値の伝え方を工夫する

『心をひらく「ほめグセ」の魔法』はこのような人にお勧めします

「ほめ達」の西村貴好さんの著作です。
既にレビューを書いた「ほめる生き方」に比べると仕事(職場)と関連付けた内容が多く、
仕事上の問題意識から「褒める」に関心を持った人には、より役立つ内容だと思います。

褒めることが苦手なタイプの人間(自分もですが)にとっては、
慣れるまで意識的に行動していくことが大事だと思います。
個人的にも褒めることにどれほとの効果があるのか(何が起こるのか)興味があるので
「ほめグセ」がつくまで挑戦して、実験してみたいと思います。
ちなみに「ほめ達!検定」(3級)の方も、とりあえず申込しておきました。

経営者のみならず、部下をもつマネージャー・リーダーの方々に広くお勧めします。

ということで、最後までお読みいただきありがとうございました!

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