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本を読み続ける中小企業経営者の読書記録

『ウォーレン・バフェット 賢者の教え 』のレビュー

      2020/05/23

『ウォーレン・バフェット 賢者の教え 』とは

タイトル: ウォーレン・バフェット 賢者の教え 世界一投資家思考の習慣
著者:桑原 晃弥
出版社:経済界 (2011/06)

おススメ度

★★★☆☆
(3点/5点満点)

『ウォーレン・バフェット 賢者の教え 』の概要

ゲームの勝ち方をまず覚えよう

・とにかく先手をとる
 →6歳でビジネスを始め、10代で1万ドル近い資金を蓄えた
・熟知したものだけに集中すべき
 →「それなりに理解できる」は「理解できない」と同じ
 →誰かが大儲けしていようと手を出さない意志力が必要
・何度もゲームをしすぎない
 →一生に20回しかパンチを入れてもらえないカードと考える
・時間を味方にする
 →投資には見送り三振が無い(好きな球がくるまでいつまでも待てる)
・博打をしない
 →より大きな勝ちではなく、より高い確実性を選ぶ
 ⇒難題を処理するよりも難題を避けるほうが賢明
・負けがこんできたらさっさと降りる
 →有能な旗手も駄馬に乗っては勝てない
 (スティーブジョブスのネクスト社の例)
・胆力が必要

何も犠牲にしない倹約術

・「運用したら将来いくらになるか?」で目の前のお金の価値を考える
・やる価値の無いものをうまくやっても意味が無い
・足るを知る
・報酬は地位に対してではなく、貢献に対して支払うべき
(例:原油価格上昇による利益を、石油会社の経営陣は得るべきではない)
 ⇒「出すべきところにだけ出す」ことの徹底
・ルールを守って暮らす
(例:手持ちの25%以上の借金はしない)
・得られる成果をきちんと考える
(例:ピラミッドは何の価値も生まない)

「思いを形にする習慣」を身につける

・「なぜ自分は・・・をするのか」という小論文を書けないようなら止めた方が良い
・「言い古されたことは正しい」と見抜く知性、誠実さ、勤勉さ
・散髪の必要があるかどうかを床屋に尋ねてはいけない
 →アドバイスに耳を傾けることは重要だが、自分の頭で考える
・「一匹狼であることが目的ではなかった。
  人にどう思われるかを気にしなかっただけだ。」
・本読んでも、実行し、続けること大事。

稼ぎを尺度に仕事をするな

・「どれだけ稼いだかを尺度に人生を歩んでいくなら、
  遅かれ早かれ厄介な問題に巻き込まれる。

・ビジネスで最も危険な言葉は
 「誰もがやっている」(”Everybody else is doing it.”)
 

情報のオリジナルな読み方

・投資家として成功するには?
 ①手当たり次第に読むこと
 ②小額でも実際に投資すること
・判断は5分で出来る

この人と組めば成功する

・自分よりも優れた人間と付き合うことが重要
 ⇒「まぬけは増殖する」(シリコンバレーの言葉)
熱意のある正直者と一緒に仕事をすべき
・慈善事業の人材を探すのは投資の人材を探すより重大
 ⇒「幸運な1%として生まれた人間には、残りの99%の人間のことを考える義務がある

新たに得られた知識・情報・気づき・考え方など

  • 言い古されたことは正しい
  • ビジネスで最も危険な言葉は「誰もがやっている」である
  • まぬけは増殖する

『ウォーレン・バフェット 賢者の教え 』を読んで実行すること

  • 運用したら将来いくらになるか?という視点を持つ

『ウォーレン・バフェット 賢者の教え 』はこのような人にお勧めします

少し古い本ですが、書棚を整理していたら出てきたので読み直してみました。
30才頃になって集中的に投資の勉強をしていた時期があったのですが、
それ以来バフェットは自分が尊敬する人物の一人となっています。

この本はバフェットの投資哲学の要点を読みやすくまとめた感じの構成ですが、
いまになって読んでみると、ビジネスや企業経営にも通じる考え方が沢山ありますね。
本を読んでから5年・10年と年月が経てば、
誰もがそれだけの知識と経験の積み重ねがあるわけで
当然ながら最初に本を読んだときとは物事の見方も変わっていきますよね。
そんなわけで、本を読み返してみることの意義についても再認識した次第です。

投資の成果でバフェットのような成功を収めることは難しいでしょうが、
バフェットの考え方を学ぶことには大きな価値があると思います。
バフェットの哲学の要旨を短時間で理解したい人にはお勧めです。

ということで、最後までお読みいただきありがとうございました!

 - 書評, 経済/金融/投資系