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本を読み続ける中小企業経営者の読書記録

『10倍売れるWebコピーライティング』のレビュー

   

『10倍売れるWebコピーライティング』とは

タイトル: 10倍売れるWebコピーライティング ーコンバージョン率平均4.92%を稼ぐランディングページの作り方
著者:バズ部
出版社:技術評論社 (2014/4/16)

おススメ度
★★★★☆
(4点/5点満点)

『10倍売れるWebコピーライティング』の概要

コピーライティングに必要な4つの要素

(1)キャッチコピー
・見込み客の興味をつかみ、ボディコピーへ読み進めてもらう
・10人中8人がキャッチコピーを見る
 →そのうち読み進めるのは2人のみ
 ⇒優れたキャッチコピーで、3人、4人へと増やすことが大事
・お客様目線に立った「効く」キャッチコピーであることが重要
 センスの良い、自己満足系はダメ
(例)○:半分の時間で計算を終わらせる方法があります
   ×:できる経理マンの生涯のパートナーです
・「効く」(=欲求を刺激する)キャッチコピーに共通する二つのルール
 ①快楽を得る ②苦痛を避ける
 
(2)ボディコピー
・相手が抱える問題の解決策を示し、商品を「欲しい」と思ってもらう
・お客様が抱える4つの疑問にこたえる
 ①得られる「結果」
 ②その結果が得られる理由を「実証」
 ③商品を「信頼」できる理由
 ④効果があるという「安心」

(3)クロージングコピー
・クロージングを怠ると何も売れない
・人は先延ばしをしたがる
 ⇒「魅力的なオファー」が必要
 ①簡便性(早い、簡単)
 ②希少性(個数、期限など)
 ③特典
 ④保証

(4)追伸コピー
・ボディコピーとクロージングを半分は読み飛ばす
 ⇒斜め読みの人にもオファーの内容を理解してもらう
 (追伸で要約することで、斜め読みの人にも良さを分かってもらう)

コピーライティングリサーチ

①ターゲットの選定(デモグラフィック)
 年齢/性別/職業/学歴
 販売データが最も信頼できる
②ターゲットの選定(サイコグラフィック)
 価値観/ライフスタイル
③ベネフィットの選定
 商品によって得られる未来(○○ができる、評価が上がる)

・見込み客は3種類[いますぐ/おなやみ/そのうち]
 ⇒「いますぐ」客に限定する

・最適なベネフィットを見つける3ステップ
 ⅰ.考え付く限りのベネフィットを紙に書き出す
 ⅱ.ターゲットに最も響きそうなものを5つ選ぶ
 ⅲ.5つを人に見せて一つに絞る

ボディコピーリサーチ

・「結果」パート
 →確実に得られる変化

・「実証」パート
 →三段論法で説得力を挙げる

・「信頼」パート
 →あなたは誰?という疑問に答える
 (実績/経歴/年数/写真/取引数/推薦/専門家の意見)

・「安心」パート
 →お客様の声、販売実績(○人が買った~)

クロージングコピー

・「簡便性」
 →「簡単に」「素早く」という趣旨の文言を追加
  効果が現れるまでの時間を明記 など

・「希少性」
 →○○限定(人数/数量/時間/条件[○○の購入者に限り])
 ⇒希少性の理由も書くと効果的

・「特典」
 →特典の価値をアピール

・「保証」
 →返金/サポート/アフターフォロー等

実践(当てはめと見出し作成)

キャッチコピー ⇒「結果」の見出し ⇒「実証」の見出し
⇒「信頼」の見出し ⇒「安心」の見出し ⇒クロージング

◆リサーチで10の材料を集める
・キャッチコピー×1
・ボディコピー×4(結果/実証/信頼/安心)
・クロージング×4(簡便性/希少性/特典/保証)
・追伸×1

結局このリサーチ作業がメインである。
(あとは、ルールどおりに当てはめるだけでOK)

新たに得られた知識・情報・気づき・考え方など

  • 事前のリサーチ作業(10の材料を集め)で成果はほぼ決まる
  • 10人中8人がキャッチコピーを見て、更に読み進めるのは2人のみ

『10倍売れるWebコピーライティング』を読んで実行すること

  • できるだけ10の材料を集めて型にはめる

『10倍売れるWebコピーライティング』はこのような人にお勧めします

少人数で運営している中小・零細企業の場合、
経営者自らが自社のWEBサイトを企画・運営しているケースも多いと思います。
自分のその一人です。

物量的な営業力(人数/体制・活動地域)で大手に勝てない以上、
少しでも知恵を絞ってHP経由の問い合わせを増やしたいですよね。
そんな中で、この本を読んでみました。

「サイトで売るためのライティングには必勝パターンがあり、
適切なリサーチによって必要な材料を集めれば、誰でも結果を出せる」
というのが基本的な論旨であり、実践する上でのポイントが書いてあります。

本職の人達には当たり前の事なのかもしれませんが、
試行錯誤している段階の人にとっては確実に有効な本だと思います。

自分も試してみましたが、ややお固めの「B to B」型ビジネスということもあり、
煽り感が強くなると逆効果になりそうな気がするところが悩みどころでした。
とはいえ、何事も「型」を持っているか否かは、
仕事のパフォーマンスに大きな影響を与える要素だと思います。
「型」を理解したうえで、自社サイトに適した落とし所を探ることが重要ですよね。

この本を読んでより高い効果が見込めるのは
「B to C」型のサイトを運営している方だと思いますが、
WEBでのセールスコピーで「型」を作りたい人には広くお勧めできる本です。

ということで、最後までお読みいただきありがとうございました!

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