Books Navigator

本を読み続ける中小企業経営者の読書記録

『これこそ! 社長の仕事』のレビュー

      2016/04/24

『これこそ! 社長の仕事』とは

タイトル: これこそ! 社長の仕事
著者:原田 繁男
出版社:すばる舎 (2014/1/23)

おススメ度

★★☆☆☆
(2点/5点満点)

『これこそ! 社長の仕事』の概要

社長が変われば社員が変わる

・積極的な戦略がないと衰退する
・一度赤字を出すと、黒字化するのは大変
・中小企業は社長が自己変革を続けていけば、必然的に大きくなっていく
・伸びる会社になるするためには社長がまず変わること
 ⇒中小企業は社長がすべてである

経営がわからないと勝ち残れない

・経営ビジョンを明確に示せない社長に魅力はない
 →自分で言葉で語ることが大事

・社長の目標、方針ですべてが決まる
 →方針は具体的ではないとダメ
※実行する際は責任と権限を明確にする

・仕事を任せる
 →部下の特性、能力を把握する
 ⇒任せっぱなしにしないで適宜、指導や助言をする
※部下の仕事の失敗は部下の能力のせいではなく、社長の能力がないから

事業の本質が分からないとダメになる

・新規事業への進出は大きな賭け
 だが、自社の業界が衰退傾向にあるなら生き残る道
・顧客志向のマーケティング
 →自社商品が顧客の欲求水準に適合しているかを早急にチェック
・どの顧客層に売るのかを明確にする
・目標管理は業績を上げる仕組みを作ることに他ならない
 →人事評価に活かす。「成長なくして職なし」

戦略的思考がないと生き残れない

・成果を確実に出す社員こそ人材
 一生懸命やっても成果が出ないのは何もやってないとの同じこと
 能力の差は意識の差である

・コスト意識を徹底させる
 →仕事の質が変わる
 →戦略的な思考で具体的成果を確実に出せない人はダメ
 ⇒限られた時間内に確実に目標を達成しないと企業は生き残れない

懐が広くないと社員が離れていく

・社長に聞く耳があるかどうかで会社の成長は決まる
 →特にワンマンだと判断を仰ぎたいと思っている
・積極的な傾聴が必要
 →社長の方から心の扉が開く
・部下を理解する態度が大事
人の立場、気持ちが分からなければ社長失格である
 →苦労していない人ほど注意が必要
・社員は社長に期待している
・自社に合った評価基準を作る
・本音と建前を使い分ける
 ⇒本音をストレートにぶつけるのは大人になりきれていない証拠
 (包容力ないとダメ)
・命令を一元化する(一人の上司から命令を受ける)
 ⇒一人の上司だけに報告する
・社員は社長の一言に敏感に反応する
・清濁併せ呑む器量が必要
 →嘘も方便(人を見て法を説けということ)
・公私混同は破滅への道

新たに得られた知識・情報・気づき・考え方など

  • 本音をストレートにぶつけるのは大人になりきれていない証拠である

『これこそ! 社長の仕事』を読んで実行すること

  • 来期から評価と連動した目標管理の運用を始める

『これこそ! 社長の仕事』はこのような人にお勧めします

中小企業経営本をたくさん読んできた方には、新たに得られる情報は少ないと思います。
経営者としての姿勢に関する話が中心であり、具体的な方法論はあまり登場しません。

中小企業経営者に必要な心構えや、中小企業運営の基本事項の定番については
一通りまとまっているので、経営者になって間もない方などにお勧めします。
結論としては、残念ながら(?)中小企業経営はほぼ全てが社長の力で決まってしまう、
ということですかね。まぁ、やはり大変な仕事ですよね。

ということで、最後までお読みいただきありがとうございました!

 - 中小企業運営系, 書評