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本を読み続ける中小企業経営者の読書記録

『D・カーネギーの指導力』のレビュー

   

『D・カーネギーの指導力』とは

タイトル: D・カーネギーの指導力
著者:D・カーネギー協会
出版社:創元社 (2012/2/22)

おススメ度
★★★☆☆
(3点/5点満点)

『D・カーネギーの指導力』の概要

ボスではなくリーダーになる

・最も大事な資質は他人の最も良いところを見抜く力である
・リーダーは部下に仕える
・ゴールデンルールよりプラチナルール
 ⇒一人一人を理解し、個性に合わせて対応する

成功するリーダーになる
そのための16の特性
  1. 健全な価値観と高い倫理観
  2. 手本を示して人を率い、誠実に行動する
  3. 組織の目標を深く認識し、変化に敏感
  4. 現状に甘んじず、常に上を目指す
  5. 優れた聴き手である
  6. 窮地に陥っても感情を抑制できる
  7. ポジティブな姿勢
  8. 協同的な体制を作る
  9. 部下を理解し、成功を助ける
  10. 部下から信頼され、尊敬される
  11. 自分にも部下にも説明責任を負わせる
  12. 効率良く仕事をし、時間を無駄にしない
  13. 新しいアイディアを恐れない
  14. ビジョンがある
  15. 実行を重視する
  16. 簡単にはあきらめない

目標を設定し達成するためのプランを立てる
・状況に応じて目標を調整
・チームに目標を立てさせる(全員参加)

部下をやる気にさせる

・「承認」と「評価」が決定的に重要
・時間をおかず、具体的に褒める
・「しかし」のかわりに「だから」を伝える
・スタッフを決定に参加させる

PEOPLE
  • Personality:性格に合わせる
  • Exception:非凡なところに着目する
  • Opportunity:機会を与える
  • Participation:参加を促す
  • Leadership:指導者になる
  • Expectation:期待をかける
部下に仕事を任せる

・任せられない理由は管理者としての自信の無さ
・プランを立てて任せる
・任せる仕事を明確に伝える

プロのリーダーになる

・部下を公平に扱う
・部下の味方をする
・ほめる、話をよく聴く
・部下をサポートする
・ネガティブな部下への対応
 →常に励まし、褒めて安心させる
 →良好な関係を築く
 ⇒人格は変わらないが、行動は変わる可能性がある

悩みを乗り越える基本原則

・今日というこの一日だけを生きる
・困難に直面したら・・・
 ①起こりうる最悪の事態を想定
 ②その最悪の事態を受け入れる覚悟
 ③その最悪の事態が少しでもよくなるような努力をする
・悩むと高額なツケを健康で支払うことになる

新たに得られた知識・情報・気づき・考え方など

  • リーダーの一番大事な資質は他人の最も良いところを見抜く力である

『D・カーネギーの指導力』を読んで実行すること

  • 任せる仕事はプランを立てて明確に伝える(雑なフリ方をしない)

『D・カーネギーの指導力』はこのような人にお勧めします

カーネギーの多くの著作等から、テーマを絞って再編集した入門書シリーズの一つです。
この「指導力」編は、リーダー論に関するものをまとめたダイジェスト版です。

本来は「道は開ける」「人を動かす」といった原書を読むべきでしょうが、
時間が無い人がカーネギーのエッセンスを効率よく確認するという目的においては
一定の意義があるのかもしれません。
ただ、リーダー論系の啓発本はカーネギーの古典がベースになっていることも多いため、
この手の本を既に数多く読んできた人には、新規に得る情報は少ないと思います。

それだけカーネギーの古典には、いつの時代でも変わらない普遍的な原理が
数多く詰まっているということなんでしょうね。

ということで、最後までお読みいただきありがとうございました!

 - リーダー論系, 書評