『世界で一番やさしい会議の教科書』のレビュー
『世界で一番やさしい会議の教科書』とは
タイトル: 世界で一番やさしい会議の教科書
著者:榊巻 亮
出版社:日経BP社(2015/12/11)
言語: 日本語
おススメ度5>
★★★★☆
(4点/5点満点)
『世界で一番やさしい会議の教科書』の概要
確認するファシリテーションを始める
・会議のファシリテーションとは、何かを決めることを促進する技術
※ファシリテーターは自分の意見を発言してもよいが
それを押し通すようなことはNG
・「決まったこと」「やるべきこと」を確認する
・会議の終了条件を確認する
・課題ごとの時間配分を確認する
→途中でも残り時間を確認して、時間内に収める意識を最大化する
書くファシリテーションを始める
・発言をそのまま書く(スクライブ)
⇒①意見、②論点、③決定事項、を意識して書く
※見えるだけで劇的に議論がラクになる
・会議の冒頭で書いておく例:会議の背景、終了時間、時間配分
・まず議題を書いてから発言を書いていく
・質問が出たら、”問”マークを付けて論点であることを示す
・字はゴシック調でハッキリ、丁寧に書く
・記号(アップは↑)を使用、アルファベットで略す等でスピードUP
隠れないファシリテーターを始める
・事前に終了状態とプロセスを設計する
・発散-収束のプロセスを踏む
⇒意見が出尽くすまでは次の議論に進まない
・課題解決の5階層を意識する
⑤効果
④施策
③原因
②問題
↑①事象
※下の階層で意見が一致していないと、上の階層では絶対に意見が合わない
⇒議論が混沌とする理由はほとんどがこれ
・話していない人に振る
・質問や意見が明らかになるように言い切らせる
・会議の4つのフェーズを意識する(準備→導入→進行→まとめ)
※ファシリテーターから進め方をどんどん提案することも大事
Prepするファシリテーションを始める
・準備の完了とは?(4つのP)
→Purpose[目的]/Process[進め方)]/People[参加者]/Property[準備]
・会議のPrepシート
①終了条件は何か?
②終了条件を満たすために必要な参加者は?
③参加者の状態は?(何を知っていて、何を知らないか)
④参加者が抱く疑問、不満
⑤議題を設定
⑥議論の進め方は?
⑦必要なものを考える(資料など)
⑧時間配分を決める
新たに得られた知識・情報・気づき・考え方など
- 会議の終了条件/時間配分等を予め決めることが大事
- [意見/論点/決定事項]を意識して書き分けることが大事
- 意見が出尽くすまで次の議論に進まないこと大事
- 課題解決の5段階(下の階層での意見の一致が必要)
『世界で一番やさしい会議の教科書』を読んで実行すること
- 確認するファシリテーションから始める
『世界で一番やさしい会議の教科書』はこのような人にお勧めします
入社2年目の鈴川さんという普通の女性社員が、
所属部署で行われている「グダグダ会議」に疑問を抱き、
試行錯誤しながらも会議を改革していくまでのプロセスを描いています。
軽妙な物語形式で仕上げているため、読みやすさは秀逸です。
ダメな会議で頻繁に生じる事象とそれを生み出す原因、
それを解決するためスキルやテクニックが明快に説明されています。
いますぐ始められそうな具体的な手法も習得できると思います。
ファシリテーションスキルを学んだことが無い人にはお勧めの一冊です。
自分が関与する会議の在り方に問題意識を持っている方は
是非一度読んでみてください。
ということで、最後までお読みいただきありがとうございました!