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『部下がついてくる人、離れていく人の叱り方』のレビュー

   

『部下がついてくる人、離れていく人の叱り方』とは

タイトル: 部下がついてくる人、離れていく人の叱り方
著者:齋藤直美
出版社:あさ出版 (2015/7/15)

おススメ度
★★★☆☆
(3点/5点満点)

『部下がついてくる人、離れていく人の叱り方』の概要

考え方・基本姿勢について

・目的
 ○:成長して欲しい
 ×:自分が困りたくない
・叱るポイント
 ○:行動を注意
 ×:人格を否定(存在、能力、可能性、バックグラウンドの否定)
・時間軸
 ○:未来を変える(未来にフォーカスした質問)
 ×:過去を蒸し返す
・時間
 ○:スパッと短い
 ×:ネチネチ長い(欲張るのはNG、的を絞ってシンプルに)
・伝え方
 ○:正直に打ち明ける(言いにくい気持ちは隠さずに最初に伝える)
 ×:不安や恐怖を押し殺す(表情、態度、声のトーン等も意識する)

接し方・態度について

・バランス
 ○:聴き役に徹する
 ×:話し役に回る
・場所
 ○:こだわる
 ×:どうでもいい
・事前確認
 ○:事実確認をする
 ×:憶測で決め付ける
・聴き方
 ○:もしかしたら
 ×:でも、しかし

伝え方・言葉

・主語
 ○:「Iメッセージ」を意識
 ×:「Youメッセージ」のクセが出る(相手を責める)
・言葉のベクトル
 ○:ポジティブ
 ×:ネガティブな発言ばかり
・思いやり
 ○:いつもとの違いに気付く(観察力、気持ちを察する力)
 ×:何が違うのかさえわからない
・質問
 ○:どうしたら~?と質問
 ×:なぜ~?と質問(コトに焦点を当て、人を責めずに原因を把握)
・メッセージ
 ○:期待を伝える
 ×:課題を伝える

目標達成・マネジメント

・コミュニケーション
 ○:キャッチボールが得意
 ×:投げっぱなし
(※会話のあいうえお)
 あいづち/いいかえ/うなずき/えらそうにしない/おうむがえし
・比較
 ○:過去・未来と
 ×:他人と
・叱った後
 ○:きっと大丈夫と信じる
 ×:どうせまた・・・
 ⇒ダメな点ばかり目に付くのは、ダメな点にフォーカスしているから
 (変わらないと思うから変わらない)
・変化
 ○:自分も変わろうとする
 ×:部下だけを変えようとする

人間関係づくり

・関わり
 ○:積極的に関わる
 ×:極力関わらない
・雑談
 ○:世間話を交える
 ×:仕事の話だけ
・リーダーシップ
 ○:つながりを大切にする
 ×:自分を過信して孤立する

※質の高いつながりをつくる4つの要素

  1. 相手が上手くいくように手助けする
  2. 相手への敬意を言葉と態度で示す
  3. 信頼し、頼りにしていることを示す
  4. 遊び心ある行動をする

新たに得られた知識・情報・気づき・考え方など

  • “Iメッセージ”と”Youメッセージ"の考え方

『部下がついてくる人、離れていく人の叱り方』を読んで実行すること

  • 言いにくい気持ちは隠さずに最初に伝える
  • 期待を伝えるようにする

『部下がついてくる人、離れていく人の叱り方』はこのような人にお勧めします

とにかく他人を注意するという行為が極度に嫌いな自分ですが、
会社を運営するうえで避けて通れない場面が必ずあります。
(上記の項目だと、[×:極力関わらない]などはまさに自分のことですね)

そのたびに自分にとってはかなりのストレスとなり、本当に疲れます。

そんなときに、たまたま上野駅の本屋でみかけて買ってみた本で
帯には「上司が身につけておきたい50のテクニック」と書かれています。

この類の本に必ず出てくるであろう定番の話が多いのですが、
さすがに50もあると、いくつかは役に立ちそうな新しいヒントや
自分の行動を見直したくなるようなことがあるのでは?と思います。

内容自体は薄い本、というか「要点列挙型」の本となりますので
初心者からベテラン(?)までサッと読んで
気付いた点、再認識した点をいくつか得られれば良いと思います。
そんな意味では効率は良い本かもしれません。

ということで、最後までお読みいただきありがとうございました!

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