『話す力』のレビュー
2016/04/10
『話す力』とは
タイトル: 話す力 自分の言葉を引き出す方法
著者:D・カーネギー
出版社:新潮社 (2015/8/27)
おススメ度
★★★★★
(5点/5点満点)
『話す力』の概要
「話す力」を最大限に得るために必要な4つのこと
①能力の獲得を強く望み続ける
→得られることの大きさを理解する
②何がしたいのか決めてから話す
→自分が何を言おうとしているかが分からなければ自信は持てない
③自信があるように振舞う
→勇気がなければ、勇気があるように振舞えばよい
⇒恐れない演技を続けると現実になる
④実際に練習する
⇒唯一、確実な方法である
伝わるメッセージを生み出す「準備」の力
・十分な準備が出来た時点で9割成功している
・アイデアは常にメモをとる
・話すテーマの決め方と内容の組み立て方
→テーマは最低でも一週間前に決める
→一週間毎日考える
→思いつく限りの問いを自分に投げかける
・実例は自分の主張でサンドイッチすると説得力がアップする
・実際に使用するより遥かに多くの材料を集めて取捨選択をする
思考と説得力を強化する方法
・スピーチには計画が必要
→知識が整理されていないときは、それが大きいほど混乱も大きくなる
→目的もなく話し始めると、どこにも辿り着けない
・目的に向かってまっすぐ進む
→一つの論点を徹底的に話し、後に再びその話には戻らない
・最もたくさん練習した人が、最も早く上達する
→話す練習は苦痛ではなく、気晴らしであり気分転換にもなる
相手を引き付け放さない技術
・情熱はあらゆる欠点をカバーする(最も重要な要である)
・自分の話の価値を信じ込むと説得力が生じる
・熱意は態度で表現する
(ジェスチャーの鼓舞効果、口を大きく開けて話す)
・話をする前に自分を奮い立たせておく
・聴衆に愛される秘訣は、自分が聴衆を愛すること
最大限に「伝える」技術
・話し方を工夫しないと素晴らしい内容でも伝わらない
・相手に伝えたいという意識を持つ
→訓練を感じさせない自然な話し方を目指す
・強調したい言葉はゆっくりと話す
・重要なところは沈黙を使う
誰よりも注目される存在感を作る
・エネルギーが低いと注目されない(十分な休息が必要)
・良い「身だしなみ」も重要
・話し手の態度は聞き手に伝染する
→笑顔で楽しそうな態度は歓迎される
聞き手を味方に変える技術
・話の冒頭から相手に誠実な友情を伝える
・異なる意見をもつ相手からイエスを引き出す方法
→冒頭でイエスを引き出す
「議論を始めるときには、まず共通点を探すことにしている」
(リンカーン)
・相手に意見を変えさせる話し方
→一緒に解決すべき疑問を投げかける
→ともに考え、自らが結論を出せるように導き始める
話す力を発揮するために不可欠な3つのこと
①必ず成功するという確信をもつ
②心から望み、あきらめない
③ある日突然、飛躍的に上達することを信じる
新たに得られた知識・情報・気づき・考え方など
- 議論をする前は「まず共通点を探す」ことが有効
- 強調したい言葉はゆっくりと話す
『話す力』を読んで実行すること
- スピーチの前には必ず実際に練習をする
『話す力』はこのような人にお勧めします
自分はとにかく人前に出て目立つのが嫌いなタイプなのですが
会社経営をしていると、立場上スピーチをする機会も増えてしまいますよね。
個人的には本当にイヤなことなのですが、これは避けて通れません。
スピーチ自体には特に苦手意識はなかったのですが、
人前で喋らなくてはならない予定が重なってしまったので、
良い機会かなと考えてこの本を読んでみました。
感想としては、とりあえず「さすがカーネギー」という感じでしょうか。
自己啓発本としては完全にテッパンですね。
これまで具体的なスピーチの方法を学んだこともなかったので、
すべてが勉強になりました。
結局は、「十分に準備をすることが重要」という当然のことでも、
カーネギーが言うと説得力が出るということなんでしょうかね。
「話す力」があって損することは絶対にありません。
過去に一度も「スピーチの勉強」をしたことがなかった人には
確実にお勧めすることができる一冊です。
ということで、最後までお読みいただきありがとうございました!