『仕事の魔法』のレビュー
『仕事の魔法』とは
タイトル: 仕事の魔法
著者:中村信仁
出版社:コア・アソシエイツ (2010/11)
おススメ度5>
★★★☆☆
(3点/5点満点)
『仕事の魔法』の概要
挨拶の魔法
・挨拶は常に先手
叡智の魔法
・人の心を酌める人間であること
・誰よりも人の痛みがわかる人であること
・「お前の下で働けるか?」をいつも自分に問いかけること
・喜んで働いてくれる部下に感謝の心を持ち続けること
夢を語り合う魔法
・真のポジティブシンキング
→明確なビジョンのもとで、それに向かって思考を集中し
勇気をもって行動すること
・真の「イエスバット」
→まず相手の話を頷きながら聞き、肯定する
→その話に対して的確な質問
⇒相手が質問に答えてから、違う考えに自然に気付く
・人間力を高めなければ部下の育成はできない
言葉の魔法
・分かるとは伝えられること
・言い訳は人生の一番のムダ
・言葉の四戒
①不妄語:でたらめを言ってはいけない
②不悪口:人の悪口を言ってはいけない
③不両舌:人が仲違いするようなことを言ってはいけない
④不綺語:おべんちゃらを言ってはいけない
ただ見ている魔法
・自分の苦悩を理解してくれる人がいるだけで人は安心できる
・部下が自信を失う前に、自分が信じていることを伝える
歴史の魔法
・先年、二千年続けることを考えてこそ高い志となる
・会社の歴史を次の者たちへ、しっかり伝え残す
時間の魔法
・イメージデザインを大切にする
⇒自分で思う「中身」より、「評判」の方が大事である
(西田文郎 氏)
・時間をコントロールする(4つの時間軸で組み立てる)
①睡眠
②アウトプット(働く時間)
③インプット(学ぶ)
④プライベート(健康管理、食事)
※新人にはインプットの時間をつくらせる
傍楽の魔法
・誰かのために頑張ることが本当の努力を生む
・いつも「誰を幸せにしたいのか」を考える
・自分のために仕事をすると必ず途中で投げ出す
ご縁の魔法
・人間形成の三要素(哲学者: 森信三 氏)
①遺伝的な素質
②逆境による試練
③師匠運
・ご縁は感謝の心を持たない人には訪れない
即動力
・提案にはすぐに返事をする
→返事はイエスノー、曖昧な答えは不要
・すぐにやる
・カーネギーの提案に1分以内にイエスかノーかで答えたのは
ナポレオンヒルだけだった
新たに得られた知識・情報・気づき・考え方など
- 言葉の四戒
- 人間形成における「師匠運」の重要性
『仕事の魔法』を読んで実行すること
- いつも「誰を幸せにしたいのか」を考える
『仕事の魔法』はこのような人にお勧めします
著者のベストセラー「営業の魔法」が良い本だと思ったので
その続編であるとされる本書を読んでみました。
「営業の魔法」の中で、師匠・紙谷の指導によって
トップセールスマンに上り詰めた小笠原くんが、
今度は辞令によって水口という非常識な新人のトレーナーになった、
という前提での「小説」による自己啓発本です。
続編として、期待が大き過ぎたこともあるとは思うのですが、
「営業の魔法」ほどのインパクトはありませんでした。
それだけ「営業の魔法」が優れている本なのだと思います。
設定が「営業マンの新人教育」ということもあり、
仕事に対する基本的な姿勢や心構えの話が中心となります。
「営業の魔法」に比べると具体的な手法として参考になる点は
少ないのですが、仕事力を高めていく上で必要なエッセンスを
軽快で読みやすい小説を通じて短時間で学べる点がメリットです。
結局は[仕事力=人間力]というような本ですが、
なかなか成果の出ない部下への指導にお悩みの方、
OJTトレーナーになってしまった若手ビジネスマンの方などは、
何らかの有用なヒントを得られるかもしれません。
ということで、最後までお読みいただきありがとうございました!
『仕事の魔法』の関連リンク
◆中村信仁氏の本
・『営業の魔法』のレビューはこちら